版表現研究―茅ヶ崎市美術館企画個展①

88月 - による mijomijo - 0 - ART WORKS EXHIBITION

 

展覧会趣旨(茅ヶ崎市美術館展覧会カタログから)

おーくん・あきら(以下OKUN)はこれまでデザインワークにとどまらず、様々な作品を発表してきました。今回は彼の表現活動の中から、「版」表現を中心にその周辺の活動までご紹介します。

エンボス版画、ジークレ版画、木版画のほか、コピーアート、タイル・スクラッチイラストレーションなど約100点の「版」世界です。

 

 

OKUNにとって「版」は大切な表現手段の1つです。彼は、「版表現というと木版画、銅版画などを考えがちですが、実は私たちの身の回りには版表現が発展したものがたくさんあります。雑誌、本、ポスター、パッケージなどのオフセット印刷もそうですし、Tシャツのプリントも、コンピュータ出力のデジタルプリントも版表現の「子供たち」と言っても過言ではありません」といっています。

もともと大学で油彩画を学んでいた彼は、デザインの仕事についたことを、「日本の美術界が、表現素材や技法の枠に囚われながらジャンルを分け、制作の歴史を作ってきた事に疑問を持ち、大学時代の専攻であった油彩画を捨てた」のであり、「作り手と受け手、つまりデザイナーとクライアントの関係に潔さを見いだした」と語っています。そして、デザイン表現の感動や楽しさを多くの後輩たちにも伝えたい、との情熱で30年近くデザイン教育にも携わってきました。

OKUNは自身の制作について「新しい作品を作る時、必ず身のまわりに多種多様な素材をばらまき、そこから発信される個性を柔軟な発想をもって料理してきた」、「表現の発想は素材や道具から喚起される」といいます。作品にはそのようなOKUNらしさがあふれています。

 

リストウォッチデザイン(文字盤/ケースデザイン 1997年)