イタリアのデザイン教育機関及び授産施設等の視察報告⑤

199月 - による Author - 0 - ART WORKS WORKSHOP 木版裏彩色

 

「CASAMOS」…和紙に木版・アクリル絵具による裏彩色 297mm x 210mm 2009年

□細江 勲氏(インダストリアル・デザイナー)との対談

H(細江氏):もともとイタリアのデザインとは何か?もとは太陽です。

O(おーくん・あきら):?

H:スキーの雪山を曇っている時見ると、スロープの表面は平らに見えるが、太陽が出ると、スロープにある様々なディテールが影として全て見えてくる。イタリアのデザインは影を浮き彫りにする太陽です。デザインには技術も必要ですが、エンジニアとデザイナーを区別する必要はないんです。そもそも学校がちがうのだから。イタリアでもデザイナーはまだ社会的地位が低いですね。私はこの太陽の仕事であるデザイナーのステータスを上げていきたい。この一世紀はエンジニアの世界でした。これからはデザイナーのパワーが上がる可能性があります。例えば飛行機はエンジンを小さくし、インターフェース、インタラクション機能がさらに搭載されエンジニアではなくデザイナーの発想が必要になっていきます。

O:これからの桑沢デザイン研究所のあり方をアドバイスください。

H:学生はポンと抜け出した方がいい。現場を味わうことが必要で、デザインの理想論をやっても仕方が無い、学内・外でのワークショップ的活動を大いにやらせることです。もはや日本のデザイン学校というレッテルを外す努力をしたほうが良いのではないか。もうヨーロッパの時代ではないのだから中国の教育機関とドカンと一緒に何かやるとか。研究所になにが出来るかというより、日本に何が出来るか。私は日本を出てから日本の奥深いところを勉強できました。距離というものが必要で、距離を置くと自分の本来の場所や文化が気になり始めます。

O:私もラテン・アメリカに2年赴任した時同じ感じを抱きました。日本のことが、日本にいる時よりよく見えるんですね。どうもありがとうございました。

 

【桑沢デザイン研究所】