イタリアのデザイン教育機関及び授産施設等の視察報告②

129月 - による Author - 0 - WORKSHOP

 

ドムスアカデミー ワークショップ スペース

□ドムスアカデミー秘書 スザンナ女史との対談

S(スザンナ秘書):これからのデザインサービスについて考えた場合、インターフェースの教育を大切にしています。

O(おーくん・あきら):インターフェースにはメンタル部分が強く関わってきますね。

S:その通りです。デザインサービスというのはデザインマネージメントという部分もありますから、たいへん大事になってきます。

O:アートマネージメントの教育は桑沢デザイン研究所のなかで授業内容としては若干存在していますが、科目だてにはなっていませんね。

S:DA(ドムスアカデミー)でもその辺を重視して今年アートマネージメントの内容をボリュームアップしています。これは様々なワークショップや障害者へのデザイン教育にも必要になってきます。

O:試行錯誤中ですか?

S:ビジネスデザインの学部は企業と提携して、もう入学願書を受け付けています。メイドイン・イタリアのデザインタイアップにおいてもマネージメントビジネスを研究していこうと思っています。

O:でも、その企業とのタイアップが難しいのではありませんか?

S:確かに本当はそうかも知れません。DAは昔から企業の方から学生にこれをやらせてくれと言われることがけっこうあります。国内の日本企業であるCASIOやMITSUBISHIなどからもDAに依頼が来ます。

O:それは大いに羨ましいところです。私が考えているのは、いわゆる民間企業だけでなく、公的機関からの学校への教育にシフト出来るような注文が増えたり、社会福祉的内容での学校からのサポート、具体的にいえばワークショップへの学生の指導協力や障害者授産施設への学生のサポートを増やして行ければいいなと思案しています。

S:将来的にそうなるといいですね。

O:DAではプロフェッショナルスクールとして、デザインの基礎的内容はあまり教えませんよね。そのことに関しては如何ですか?

S:ここのマスターコースは芸術・建築・工学の大学卒業者を対象にしています。他の芸術系学校、企業にいた人の修士大学院という扱いなので、基礎は出来ていると考えています。入学選考時のポートフォリオで選出した学生なので基礎的能力の低い人はお断りしています。

まず作品集を提出し、それから入学選考を受け付ける訳ですが、ハイレベルでなくてはいけない訳ではありません。低くなければいいですが、作品のバリエーションがあることは望ましいでしょう。

O:桑沢デザイン研究所とDAの似ているところと異なる点は?

S:昼間部、夜間部があること、ダブルスクールや社会人が多いこと、3つの入試、全学生数約1,000人、プロフェッショナルディグリーの資格(専門士)。違うところは、DAの授業は月曜〜金曜で働きながらの就学は禁止(当時)。

O:研究所の場合、昼間部も面白いのですが夜間部はさらに面白い授業ができます。DAと同じで、ダブルスクールそれも蒼々たる大学在学生や卒業生、多様な職業に就いている人、そして一部の現役デザイナー等色々な学生が新卒の学生と一緒になって教室に独特のカオスを作ることがあります。社会経験や年齢、環境の違いがお互いの刺激になります。

S:DAは23〜35歳くらいまでの学生が多いが、40歳代の学生も増えています。面白いのは80%が外国の学生でアジアから来る学生が多いんです。25カ国から学びに来ています。

O:研究所もインターナショナルな面は欲しいですね。

S:DAと研究所とのさらなる交流がインターナショナルの近道ですよ。

O:ありがとうございます。そして、ぜひDAでも専門授業の間に挟み込むように、デザイン基礎や造形基礎を取り込んで欲しいと思います。

S:大変嬉しいです、ダンテ(学部長)とも話してください。