レッドカシューの女たち

78月 - による mijomijo - 0 - ART WORKS CASHEW

 

人が何かに興味や意欲をそそられるには、必ずそのモチベーションとなる素材が目の前にある。そして興味や意欲が生まれなければ、新しい発想も生まれない。

また、魅力を感じる素材が存在して初めて制作への興味や意欲をかき立てるともいえる。それは制作だけでなく、仕事、生活、遊び、恋愛等、人生の全ての事柄に通じるのかもしれない。

今まで、多様な素材に魅了され、喚起されて制作を続けて来た。そして今回はカシュー(人口漆)に出逢い、その色味やテクスチャーの虜となり、金・銀箔やガラスビーズ等と組み合わせて制作してみた。その最中に、京都・より個展の依頼を受け、制作は一気にヒートアップした。

その制作は、個展開催の締め切りなど感じさせないほど、楽しく、充実した時間になった。素材の面白さから、実験、試行錯誤の末、その素材に信頼感がよせられるようになると、製作者にとって、安心の持てる濃密な制作環境を得ることになり、ものつくりの本質を若干感じることができる。

今回は、製作者のトレードカラーであり「鮮紅色」といわれる鮮やかな赤漆を使用することで、テーマである女性の、伸びやかでエロティックで屈託のない姿を定着させることを心がけたつもりである。

素材は本当におもしろい。

多様な素材に出逢えることが、制作者としての一番の幸せかもしれない。

これからもいろいろな素材を探す事を楽しみにしているが、一生かかってもほんの一部の素材にしか出逢えないだろう。そう考えると、素材の多様性は表現の多様性あるいは無限性といえるのかもしれない。