マメ・カネ・コネ

188月 - による Author - 0 - ART WORKS CASHEW ESSAY

 

「SEGUIR」…人口漆、銀・銅箔、ガラスビーズ他、キャンバス 300x300mm(2008)

まったく男性のためだけの話で女の子の読者には申し訳ない。俺が言うのはおこがましいけど、女にもてる秘訣を教えよう。だから今回は女人禁制。

女の子にもてるためには「マメ、金、コネの3つ」だと思っている。マメに毎日電話をして、金をたくさん使って、コネクションで仲良くなって…と思うだろうが、それは大間違い。

まず「マメ」とは、毎日毎日ただ電話しまくることじゃない。相手に対する気配り、目配りのことだ。ただし、しつこくしても嫌われないような可愛さが男にも必要で、「しょうがないんだからぁ」と思わせるマメさでなくてはいけない。かわいい、素敵と思われない限り、そのコミュニケーションは相手にとっては迷惑でしかないわけだから。

ところで生きていればすべてそうで、人に迷惑をかけないなんてありえない。迷惑は必ずかけてしまうものだから、問題はそこでかわいがられるかどうかだ。これはそのまま女性にもてることにつながる。

これは策略としてではない。俺が言うマメさとは、つまり優しさなんだ。人間の優しさは自然につきあっていれば必ず出るものだ。

断言するが、雑誌の恋愛マニュアルは絶対にマメさを育てない。1から10まで教えてもらって行動することはクリエイティブじゃない。俺の話はすべてここに行き着くのだけど、その行動や考えがクリエイティブかどうか、創造性がなければマメさは出ない。マメにやるにはセンスが必要だ。それも、自分が手探りでやっていくものでなければ、ほんとの意味で楽しくない。

気配り、心配りの積み重ねで相手に惚れられるわけで、これは男も女も同じだし、大切なことだ。たとえばラーメンの店に女の子と入って、ふと気がついたら自分の丼に割り箸が添えられていたら、いつもそんなふうだったら、やっぱり惚れてしまうだろう?

 

「MUCHACHA」…人口漆、銀箔、ガラスビーズ他、キャンバス サムホールサイズ(2008)

次に「金」。これだって大金を使えばいいってもんじゃない。金がたくさんあるほうが有利に決まっていると思うだろうが、これも間違い。

ほんとに今の若い人たちは金を持ってるもんだと感心してしまうが、ところでキミたちは「生き金」を使っていない。高い店に連れて行ったり高価なプレゼントをすることはけして「生き金」を使っているとは言えないし、そもそも大金を使う必要などまったくない。小金でいい。その小金の使い方なんだ。

くだらない金を使ってしまう。その大きな問題は店の選び方にある。デートする店は高級店でなければ女の子に好かれない、と思っていないか?

メシはフレンチかイタリアンのレストラン、その後カウンターバーで酒を飲んで…。誰とつき合っても店が変わるだけでパターンはまるで同じ。金を使う前に頭を使え、右脳を使え。

死語になってしまった「アッシー」「メッシー」が今だにいっぱいいるから笑ってしまう。俺の大学の女の子たちに話を聞くと、そんなデートに女の子たちはヘキヘキしている。

普段、行ったこともない高級店に行こうとするから、マニュアル雑誌に頼らざるをえない。つまりそこは自分のセンスや創造性で探した店ではないわけだ。そんな初めて行く店では自分が緊張してしまうのがオチで、気の利いた話や行動ができるわけない。

背伸びした学生を店だって歓迎してやしない。それは自ずと雰囲気に現れるもので、その雰囲気は女の子のほうが敏感に感じるし、そもそも無理をしていることを女の子は見抜いている。

そして女の子を連れて行くこの店こそは、実は「コネ」の重要な要素となるのだが、その前に、ここで言う「コネ」とは七光とはまったく異質なものだ。これを勘違いしないで欲しい。七光的なコネを誇示するヤツがいるが、自分で努力したの?キミの魅力で得たものなの?…と言いたくなってしまう。

自らコミュニケーションして、相手から信頼を得て、そして成立するのが俺の言う「コネ」だ。工夫して勝ち取ったコネでなくては本領を発揮しないし、長く使えないことも事実だ。

さて、女の子を連れて行く店は当然、自分で見つけて自分自身が気に入って何度も訪れた店であるべきなんだ。何も得られないどころか女の子に呆れられるような高級店に大金を使ってもしょうがないだろ?むしろチープでも意外な面を見せること。「マメさ」も同じで、「マメさ」は男女とも意外性のことなんだ。

食い物が安くてうまいとか、店の親父がおもしろいとか、何もないけど雰囲気がやたらいいとか。要は自分を居心地良くしてくれるセールスポイントを持った店ならいいんだ。そんなスポットをいくつ知っているかが「コネ」になる。店が自分のぶんまでマメにしてくれる、そういう店では男は燻銀(いぶしぎん)になれる。

しかし東京の店はほんとにサイクルが早い。数か月で店がなくなっていたり、別の店になっていたり。そんな状況だからいい店を確保することはたいへんだ。だからこそ女を粋にくどく前に「もっと男同士で遊べ」と言いたい。

恋愛の形は時代が作るものだけど、今のキミたちの恋愛は現在の日本のカタログ文化に象徴されている気がする。洋服のセンスは良くなっても心のセンスが磨かれてない。キミたちはもっともっと創造力を働かせてマメになり、金を使い、コネを作るべきだ。

とは言うものの、男の頑張りと女の子の心にズレがあるもの。それでも、男よ、頑張れ!