デザインを仕事にする醍醐味

38月 - による mijomijo - 0 - ART WORKS

 

レストラン店内ディスプレイ(渋谷ザ・プラム)

高級レストランの店内ディスプレーの企画を数年担当していました。色々なアーティストをコーディネイトし、様々な作品をレイアウトしました。年に4回、その季節や行事のイメージでディスプレーを変える訳です。

クリスマスのオブジェをあるアーティストに頼んでおいた時でした。展示当日、そのアーティストが交通事故で来れなくなってしまいました。これはアーティストの責任ではなく、企画したディレクター、つまり私の責任になります。あと3時間後に開店です。こういう時に臨機応変でなければデザイナーは勤まりません。もう、そのアーティストは当てに出来ません。

このレストランの近くにデザイン用材を豊富に扱う店を思い出しました。私は何も考えず頭を真っ白にして、その店へ走りました。頭を真っ白にするという事は、新しくアイデアを出したい時には大切な事です。

 

一般プラスチック製品によるレストランディスプレイ(1992)

手頃なプラスティック製品を買い集め、3時間でクリスマスイメージのオブジェを完成させました。これが思いがけずに評判が良かったのです。依頼していたアーティストの作品より良いという事になってしまいました。火事場の馬鹿力というのでしょうか。とにかく柔軟性、発想の転換がないと現場仕事は少しも前に進みません。そしてこういう時のアイデアや現場合わせが我々の仕事の醍醐味でもあります。

 

デザイナーの仕事はフットワークと柔軟性が必要で、只絵が描ければいいとか、物が上手く作れればいいとかではなく、むしろ全然描いたり作ったり出来なくてもデザイナーになれるといえるかもしれません。つまり、デザイン的センスを持っていれば、絵や写真や様々の能力を持つ人々をディレクション出来る訳です。これもデザインのひとつのやり方です。